― これまで、いつどのように、どんな言語を学びましたか?

1年次はロシア語を学びました。それと並行して、興味のあったドイツ語を独学で学び、1年生の12月に冬の独検で4級に合格しました。
2年次は、トライリンガル養成特定プログラムでドイツ語を学びましたが、同時にベーシック・フランス語を履修して、フランス語も始めました。
3年生になってからは、総合科学部や文学部で開講されているドイツ語とフランス語の授業を受け、勉強を続けています。3年次の夏休みには、東京外国語大学の「TUFSオープンアカデミー」のロシア語講座にもオンラインで参加しました。

高嶋修平さん チェーホフ

― どうして複数の外国語を学ぼうと思ったのですか?

私は,言語を学ぶことはその国の人々の考え方を学ぶことに繋がると考えています。
言葉の裏に隠された「その国らしさ」を発見し,比較することができるのが複数の言語を学ぶ面白さだと思います。

― 実際に勉強してみて、どんなことを発見しましたか?

私の学んでいるドイツ語・フランス語・ロシア語は印欧語族の中でもそれぞれ違う語派に属しているので,それらの音の感じを知っていることで,他のヨーロッパ言語を見たり聞いたりしたときに,たとえ読み解けなくても親しみを感じることがあります。ゲルマン系にはゲルマンっぽさ,ラテン系にはラテンっぽさ,スラブ系にはスラブっぽさが感じられると思います。これに関連して,借用語を見つけた時には,ある種の興奮を覚えます。例えば,ドイツ語にもロシア語にもフランス語の借用語はたくさんあるので,フランス語の単語を勉強する際にドイツ語やロシア語で覚えている単語が助けになったり,逆にドイツ語を読んでいるときにフランスを感じたりすることがあります。

― 高嶋さんは、コロナ前に留学経験もあるのですよね?

1年次の夏休みに、START+プログラムでリトアニアに3週間滞在しました。
また、1年生の春休みにはHUSAのショートプログラムでロシアにも行きました。

― リトアニアやロシアでの経験で印象に残っていることはありますか?

リトアニアもロシアも日常的に英語が馴染んでいる国ではないので,お店や公共交通でも英語が通じないことがよくあったという点が最も苦労した点です。リトアニアはまだ比較的英語が通じる方で,私たちもリトアニア語は話せないので英語を使うしかなかったのですが,とりわけロシアでは年配になればなるほど英語は全く通じないため,切符の購入,食事の注文などあらゆる場面で何とかロシア語で意思疎通をしなければいけないのは大変でした。しかし,片言でもこちらの言いたいことは伝わることも多かったと思います。相手の言っていることが本当にわからないこともあるのでそこは申し訳なく思いましたが,寧ろそういう状況だからこそ,英語に甘えることなくロシア語でコミュニケーションを図る必要性に迫られ,結果的にかなり実践的な練習になったのではないかと思います。

高嶋修平さん トムスク州立教育大学
高嶋修平さん_ノヴォシビルスク レーニン広場

― 3つも外国語を学ぶのはなかなか大変なのでは?

言語の学習は時間と労力がかかるので,自由に勉強するリソースがある今がチャンスだと思います。最初は自信がなく,ついていけないと感じても,しがみついてやっているうちに,「それなりに」分かるようになっているはずです。私もそうでしたし,トライリンガル養成特定プログラムのカリキュラムは大きな助けになってくれました。

― 1年生に交じって勉強することに抵抗はありませんでしたか?

私は2年生の時にベーシック・フランス語を1年生と一緒に受講しましたが,フランス語に関しては私も1年生だったので,特に抵抗はなく,他のクラスメイトと一緒にフレッシュな気持ちで勉強しました。
言語の授業では,社会人学生や,他学科の上級生と一緒に受講することもよくあります。様々な経歴を持つ人と一緒に学ぶことで,特に会話の授業などではトピックの幅が広がり,その言語で話すことがより深く,楽しくなっていきますよ!

― 外国語を学んでいる後輩のみなさんにメッセージをお願いします。

皆さんは1年間外国語を学んでみて,どのように感じたでしょうか。もしも,少しでもその国のことやその言語のことを面白いと思ったのであれば,ぜひ2年生以降も続けて学習することをお勧めします。一つの言語に特化しても,私のように手広く様々な言語に触れてみてもいいでしょう。そうしているうちに楽しくなって,言語を学ぶことが手段から目的に変わり,そしてライフワークになっていきます。そうなれば,言語は一生涯付き合っていく友となるでしょう。それって,素敵なことだと思いませんか?言語の学習を通して,人生を豊かにすることができると私は信じています。

高嶋修平さん 帰りの列車

(2021年11月)

高嶋さんのように2年次以降に「ベーシック・外国語」を履修したい人は、4月の授業が始まる前に「履修申請」を行ってください。履修申請の期間や詳細は、毎年3月末に学生情報の森「もみじ」に掲載されます。